予想外の事では、量産まで3年もかかりました。

  1. 2019年8月台湾バイクパーツメーカーの友人が、英語の問い合わせ電話が入って、相手の要望はあまり理解していなかったため、その代わりに私(温)より対応しました。
  2. 電話で話したところ、オーストリアの方でエンジン試作の要望を理解した。
  3. コロナ禍の直前11月台湾高雄で初合流し、東ヨーロッパの原型改良機をテストした。

今までバイクレースは多少経験があるが、パラグラーダーは未知の領域でもあり、出力特性はまったく把握していなっかたため、初回の推力テスト結果は悲惨でした。

 テスト場所もなくて、野戦部隊のように、トラックの荷台に積んで、空き地でテストを敢行した。幸い事は、近隣住民の暖かい応援があり、近所迷惑までならなかった。

4. その後推力不足の原因を検討し、設計を一新した。

 あいにくコロナが深刻化になり、部品調達がなかなか難しくて、オーストリア顧客の不信を招いてしまった。

 何とか心機一転、オーストリア大使館に連絡し、開発の進捗と問題を説明させてもらった。このきっかけでお互いの理解を深め、誤解を解けた。

5. 2021年ロックダウンで物がない中、何とかサプライヤーにお願いした、少人数で出社し、新規試作品を作ってもらった。

6. 2022年3機の試作機、無事にグラウンドテストを終え、南ア、ドイツ、ポルトガルへ出荷した。

7. 2023年6月、この三カ国の200時間フライテストを突破し、小さい不具合を修正した上、量産を始めた。

8. 2023年9月やはり検証不足の部分があり、発売初期はセルモーターがよく故障し、急遽設計変更して、150グラムの重量を犠牲して、若干大きいのを、入れ替えた。

9. その後各国の顧客より、いい評判をもらい、生産台数が伸びていく

クランクケースのアルゴン溶接
NC切削
カウントウェート切削

初期ノッキングで失敗したピストン
トラックの荷台はテストベンチ